2018-02-08から1日間の記事一覧

新時代の貨幣『仮想通貨はどうなるのかⅢ』

基軸通貨ドル 基軸通貨は現在ではアメリカの発行するドルが担っているとされています。実際基軸通貨としての力がアメリカ・ドルにあるのかは別としても世界で最も信用がある貨幣はドルだと言われます。 ドルが基軸通貨として成立するまでは金(ゴールド)が…

新時代の貨幣『仮想通貨はどうなるのかⅡ』

最適通貨圏とは 最適通貨圏は「単一の共通通貨を利用する事が適する地域」の事で、1999年にノーベル経済学賞を受賞したロバート・マンデル氏の理論「OCA:Optimum Crrency Area」が代表的です。 最適通貨圏に属する地域では共通の単一通貨を用いる事により、…

書籍紹介『公共貨幣』

〔『公共貨幣』 山口薫 東洋経済新報社より以下転載〕 【p3 アダム・スミスから始まる過去250年にもわたる経済学は、マネー(貨幣)をその研究の対象としてこなかった。マネーがタブー視されてきたのである。】 【p6 貨幣にまつわる疑問は次から次へ…

新時代の貨幣『仮想通貨はどうなるのかⅠ』

貨幣と通貨 貨幣とは「お金」そのものの事を言います。例えば現在、江戸時代のお金を指して「貨幣」と呼ぶ事があります。それに対し「通貨」はある圏内で流通していて物やサービスの交換に用いる事のできる貨幣を指します。 江戸時代の貨幣を「江戸時代の通…

貨幣(お金)の歴史から見る「仮想通貨」

筆者は昨日、日本銀行の本館前にある「貨幣博物館」(外部リンク)に3回目の訪問をした。日銀が保有する江戸後期から明治初期の錦絵を現在、期間限定で公開中と聞いたからである。この当時の錦絵は、急激な物価上昇を風刺した作品が多い。展示品の中で、特…

書籍紹介『貨幣の新世界史 ハンムラビ法典からビットコインまで』

学校の歴史の授業では、お金のはじまりは物々交換だったと教えられることが多いのではないでしょうか。大昔の人たちが、たとえば魚と肉を交換しているイラスト入りの教科書などもあるでしょう。 本書『貨幣の「新」世界史』(原題Coined: The Rich Life of M…

昔の貨幣用語集

貨幣用語辞典 即売会やネットオークションを見ていて「なにこれ」と思った用語、ありませんか? 収集家や貨幣商とのやり取りの際に、よく使われる用語集です。 コンディション編 未使用(UNC) [みしよう]紙幣なら折り目、汚れのないいわゆる「ピン札」の状…

貨幣に関する法令用語10個!

間違えやすい法令用語10 通貨・法貨・貨幣・紙幣・銀行券 1 意味「通貨」とは、「通」が「強制通用力のある」意味、「貨」が「おかね」を意味するところから、「法定のおかね」つまり「法貨」と同義語です。「貨幣」は、通貨と同じ意味でも使われますが、通…

貨幣とは?

. 貨幣の機能は何か 貨幣は、交換の相手が、自分が望む商品を所有しているかどうかという不確定性と自分が所有している商品を望んでいるかどうかという不確定性からなるダブルコンティンジェンシーを縮減するがゆえに、コミュニケーションメディアである。 n…

書籍紹介『錬金術の終わり 貨幣、銀行、世界経済の未来』

★預金者から調達した資金が長期投資のために使われ、新たな価値を生み出すという、歴史的に続いてきた現代金融の仕組みはまさに「錬金術」だ。ところが、金融の「賢者の石」を追い求めるこの錬金術は、ハイパーインフレから金融破綻まで、経済に大惨事をもた…